SharePointの活用方法 できること・活用事例・社内に確実に定着させるためのコツ・OneDrive・Teamsとの効果的な使い分け
2026年9月14日
著者:NEXT SCALE編集部

「Microsoft 365を契約しているが、SharePointは使い方がよくわからず放置している」「ファイルサーバーの代替として使い始めたものの、ファイル共有以外にどんな活用法があるのかが今一つ見えていない」。SharePointは非常に多機能なツールですが、機能が多い分だけ「結局何に使えばいいのか」がわかりにくく、導入したものの十分に活用できていないまま放置されているという企業が、業種を問わず非常に多いのが偽らざる実情です。
SharePointは、ファイル管理にとどまらず、社内ポータルサイトの構築、ナレッジの共有、承認ワークフローの自動化、プロジェクト管理など、企業のあらゆる情報の共有と管理を一か所に集約できる、極めて汎用性の高いツールです。本記事では、SharePointでできることの全体像、部署別の具体的な活用事例、導入後に社内に確実に定着させるための実践的なコツ、そして同じMicrosoft 365に含まれるOneDriveやTeamsとの効果的な使い分けの考え方までを、初めて本格的にSharePointを活用しようとする方にもわかりやすく解説します(参照:Microsoft公式「SharePointとは」)。
| 確認したいポイント | 結論 |
| SharePointで何ができるか? | ファイル共有、社内ポータル構築、ナレッジ管理、承認ワークフロー、リスト管理など多機能に活用可能 |
| 追加費用はかかるか? | Microsoft 365のプランに含まれているため、Microsoft 365のビジネス向けプランを契約済みの企業であれば、別途の追加費用を支払うことなくすぐに利用を開始可能 |
| OneDriveやTeamsとの違いは? | OneDriveは個人用、Teamsはリアルタイムのやり取り、SharePointは部署やプロジェクト単位での組織的なファイル管理と情報共有を担う企業の情報基盤 |
| 専門知識がなくても使えるか? | 使える。豊富なテンプレートが用意されており、プログラミングの知識がなくても社内ポータルサイトやデータ管理用のリストを短時間で作成可能 |
この記事でわかること
・SharePointでできることの全体像と主要機能の整理
・ファイル管理から社内ポータル構築、ナレッジの蓄積と共有、承認ワークフローの電子化に至る具体的な活用事例
・SharePointを社内に定着させるための実践的なコツ
・同じMicrosoft 365に含まれるOneDriveやTeamsとの機能の違いと、効果的な使い分けの考え方
・まだ使い始めていない企業がSharePoint活用を開始するための具体的な3つのステップ
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SharePointでできること ─ ファイル管理だけにとどまらない主要機能の全体像
1. ファイルの共有・共同編集 ─ ファイルサーバーの代替として
SharePointの最も基本的な機能は、チームや部署単位でファイルを共有し、複数人で同時に編集できるドキュメント管理です。従来のファイルサーバーと異なり、インターネット経由で自宅や外出先、移動中など場所を選ばずにアクセスでき、バージョン管理が自動で行われるため、「どれが最新版で、いつ誰が編集したのかわからない」という日々のストレスが根本的に解消されます。
アクセス権限をフォルダやファイル単位で細かく設定できるため、「経営資料は役員のみ閲覧可能」「プロジェクト資料はメンバーだけがアクセス可能」といった、組織の情報管理方針に沿った柔軟かつ細やかな制御が実現できます。
2. 社内ポータルサイトの構築 ─ 情報の入口を一つにまとめる
SharePointを使えば、社内の最新のお知らせ、各部署からの連絡事項、業務に必要なマニュアルや手順書、日常的によく使うシステムやサービスへのリンク集などを一つのポータルサイトにまとめて掲載できます。従業員は毎朝このサイトを開くだけで、最新のお知らせや必要な情報にアクセスできる便利な環境が整います。
テンプレートが豊富に用意されているため、専門的なプログラミングの知識がなくても、見栄えがよく実用的なポータルサイトを驚くほど短い時間で構築できるのも大きな魅力です。社内の「情報の散在」を解消する第一歩として多くの企業が最初に取り組む、最も始めやすく効果を実感しやすい領域です。
3. ナレッジの蓄積と共有 ─ 属人化を防ぐ知識基盤として
業務マニュアル、手順書、過去のプロジェクトの知見、よくある質問への回答などを、SharePointのサイト上に体系的に整理して蓄積することで、「あの人しか知らない」という状態を放置せず、組織全体で知識を共有・蓄積して属人化を構造的に防ぐことが可能になります。新入社員の教育資料としても活用でき、これまで口頭やメールで個別対応していた知識の引き継ぎにかかる時間と労力を、大幅に削減できるようになります。
4. リスト機能 ─ 台帳管理や進捗管理をデジタル化する
SharePointのリスト機能を使えば、顧客台帳、社内の備品管理表、プロジェクトごとのタスク進捗管理表、顧客からの問い合わせ管理表、社内研修の受講記録表などを、表計算ソフトの感覚でクラウド上に作成・共有できます。フィルタリング、並べ替え、条件付き書式設定など、データを整理して可視化する機能も備わっており、表計算ファイルの手軽さとデータベースの管理機能を兼ね備えた、簡易的かつ実用的な業務管理ツールとして活用できます。
5. 承認ワークフローの構築 ─ 紙の申請書を電子化する
Power Automateとの連携により、これまで紙で運用していた経費精算、有給休暇の申請、各種稟議書の承認といった社内の申請・承認に関わる一連の業務を完全に電子化し、自動通知・自動記録の仕組みを構築できます。紙の申請書を印刷して上長の机に置きに行くという非効率な作業が、パソコンやスマートフォンの画面上からクリック一つで申請・承認が完結する効率的な仕組みへと生まれ変わります。
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SharePointの業務別活用事例
事例1:総務部門 ─ 社内規程と各種届出書をポータルに集約
就業規則、出張旅費規程、各種届出書の様式など、従業員が業務の中で頻繁に参照する必要がある各種の社内書類をSharePointのポータルサイトに一元集約し、「ここを見れば必ず最新版がある」という状態を構築した事例です。「あの規程の最新版はどこにありますか?」という総務部門への問い合わせが激減し、総務部門の担当者が日々対応していた問い合わせの業務負荷が目に見えて軽減されました。
事例2:営業部門 ─ 提案資料と成功事例のナレッジ共有
過去に受注につながった提案資料や、成功したプレゼンテーションの事例をSharePointのライブラリに蓄積し、営業チーム全員が自由に閲覧・参考にできる仕組みを構築しました。「優秀な営業担当者のノウハウが、個々の営業担当者のパソコンの中に眠ったまま組織として共有・活用されていない」という課題を解消し、営業チーム全体の提案資料の品質が底上げされ、新人営業担当者の立ち上がりも早くなったという効果が報告されました。
事例3:管理部門 ─ 経費精算の承認ワークフローを電子化
紙の経費精算書を印刷し、上長に提出して押印をもらい、経理に回すという一連の流れを、SharePointとPower Automateの組み合わせで完全電子化した事例です。申請者はフォームに金額と内容を入力して送信するだけで、承認者にはメールとTeamsの両方で承認依頼の自動通知が即座に届き、承認後は経理担当者に自動転送されます。申請から承認完了までにこれまで数日を要していた処理が、わずか数時間で完了するようになりました。
事例4:プロジェクトチーム ─ 資料とタスクの一元管理
部門横断型のプロジェクトで、関連資料の保管、タスクの進捗管理、議事録の共有をすべてSharePointのチームサイトに集約した事例です。「あの資料はメールの添付にあったはず」「議事録はどこに保存した?」というあちこちを探し回る無駄な手間が完全になくなり、プロジェクト全体の情報の透明性と一人ひとりの作業効率が大幅に向上するという成果が得られました。
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SharePointを社内に定着させるための実践的なコツ
コツ1:最初はシンプルな用途から始める
SharePointは多機能ゆえに、最初から高度な使い方をしようとすると設計に時間がかかり、利用する側の従業員も「何をどう使えばいいのか」と混乱してしまいがちです。まずは「部署のファイル共有をSharePointに移す」「社内ポータルにお知らせを掲載する」といったシンプルな用途から始めましょう。使いながら「次はこんなこともできそうだ」と徐々に活用範囲を広げていくのがSharePointを社内に自然と根づかせるための最も確実な近道です。
コツ2:フォルダ構成と命名ルールを事前に決める
ファイル共有を始める前に、フォルダの階層構造とファイルの命名規則を全社統一のルールとして定めておくことが重要です。ルールがないまま使い始めると、部署ごとにバラバラのフォルダ構成になり、「どこに何があるかわからない」という、ファイルサーバーを使っていた時代と同じ混乱が再び繰り返されてしまいます。
コツ3:「ここを見れば必ず情報がある」という信頼を築く
SharePointの定着を阻むのは「結局のところ、メールに添付して送ったりチャットで直接共有したりするほうが手っ取り早い」という現場の根強い意識です。お知らせや最新の規程、プロジェクト資料を必ずSharePointに掲載し、「ここが唯一の正式な情報源である」という運用ルールを徹底することで、情報を確認するためにSharePointを開くという行動が、日々の業務習慣として自然に定着していきます。
SharePoint・OneDrive・Teamsの使い分け
Microsoft 365を導入している企業では、SharePoint、OneDrive、Teamsの3つのツールが利用可能ですが、それぞれの役割を正しく理解して使い分けることが3つのツールを最大限に活かすための大切な前提条件です。
OneDriveは「自分専用の個人的なクラウドストレージ」として位置づけられるツールです。自分だけが使う作業中のファイルや下書きを保管する場所として位置づけましょう。チームや他のメンバーと共有する必要がなく、自分だけが使用するファイルはOneDriveに保存するのが適切です。
Teamsはチャットやオンライン会議を通じた「リアルタイムでのコミュニケーション」を実現することが主な役割のツールです。チャット、オンライン会議、素早い確認や相談、即座のやり取りが必要な場面ではTeamsを使うのが最も効率的です。Teamsのチャネルで共有されたファイルは実はSharePointに自動保存されるため(個人チャットやグループチャットで送ったファイルは送信者のOneDriveに保存されます)、両者はバックエンドで密接につながっている補完的な関係にあります。
SharePointは個人ではなく「組織全体」の情報を管理・共有するための中核的な基盤として活用します。部署やプロジェクト単位のファイル管理、社内ポータル、ナレッジベース、承認ワークフローなど、個人の私的なファイル保管ではなく、組織全体として共有・管理すべき情報の公式な格納場所であり、企業の情報インフラの中核を担う土台として位置づけるのが正しい活用法です。
この3つを「個人の保管庫=OneDrive」「日常のやり取り=Teams」「組織の情報基盤=SharePoint」と整理して使い分けることで、社内のあらゆる場所に情報がバラバラに散在してしまう問題を未然に防ぎ、日常の業務の中で必要な情報に最短の時間でたどり着ける理想的な環境を構築することができます。
まだ使い始めていない企業がSharePoint活用を開始するための具体的な3つのステップ
ステップ1:自社のMicrosoft 365の契約内容を確認する
まず、現在契約しているMicrosoft 365のプランにSharePointが含まれているかを確認しましょう。Microsoft 365のビジネス向けの主要なプランには、SharePoint Onlineの利用権が標準で含まれています。契約済みであれば別途費用を支払うことなく、管理者の操作だけですぐに利用を開始することが可能です。
ステップ2:最初のサイトを一つ作ってみる
テンプレートを使って、まずは一つの部署や小規模なプロジェクトチーム向けのチームサイトを試験的に作成してみましょう。ファイルの共有ライブラリとお知らせの掲載欄を設置するだけでも、「SharePointとはこういうツールで、こう使えば便利なのか」という感覚を実体験を通じて理解できるようになります。
ステップ3:利用ルールを定めて段階的に全社展開する
最初のサイトで効果を実感できたら、フォルダ構成、命名規則、アクセス権限の方針といった全社共通の利用ルールを整備し、他の部署にも段階的に展開していきましょう。利用ルールの整備は後回しにすると混乱の原因になるため、SharePointの本格的な全社展開に踏み切る前に、これらのルールを必ず策定し、わかりやすい文書にまとめて全社に周知しておくことが、混乱のない運用を確保するために極めて重要です。
まとめ
SharePointは、ファイルの共有・共同編集、社内ポータルサイトの構築、ナレッジの蓄積と共有、リスト機能による台帳管理、承認ワークフローの電子化など、企業のあらゆる情報の共有と管理を一か所に集約できる、極めて汎用性の高いツールです。Microsoft 365を契約していれば追加費用なしで利用でき、テンプレートを活用することで専門的な技術知識がない担当者であっても、すぐに実用的なサイトの構築を始めることが可能です。
活用の鍵は、最初からすべての機能を使おうとせず、ファイル共有や社内ポータルといったシンプルな用途から始めて、そこで得られた成功体験と手応えをもとに、必要に応じて段階的に活用の範囲を広げていくことです。OneDriveを個人の保管庫、Teamsを日常のやり取り、SharePointを組織の情報基盤と整理して使い分ければ、社内のあらゆる場所に情報がバラバラに散在してしまう問題を未然に防ぎ、必要な情報に最短でアクセスできる環境が整います。「SharePointの活用方法を相談したい」「社内ポータルの構築を支援してほしい」という方は、ネクストスケールにお気軽にご相談ください。業務の現状分析と課題の棚卸しから、最適な活用方法の設計、社内サイトの構築支援、社員向けの操作研修と定着フォローまで一気通貫でサポートしています。
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