エクセルで勤怠管理表を作る方法 必要な項目と関数・自動計算の手順と注意点を解説
2026年9月15日
著者:NEXT SCALE編集部
監修者:石丸真平

勤怠管理システムを入れるほどの人数ではないが、手書きのタイムカードを集計するのは限界。そんな状況から、エクセルでの勤怠管理を検討する企業は少なくありません。追加費用がかからず、自社の就業ルールに合わせて自由に作れる点が大きな魅力です。
ただし、勤怠管理は法令に基づく義務が関わる領域です。ただ表を作れば済むわけではなく、何を記録するのか、どこまで自動計算させるのか、そして記録をどう保存するのかまで含めて設計する必要があります。時間の合計が合わない、残業時間がうまく出ない、といった技術的なつまずきも起きやすい分野です。
本記事では、作る前に決めておくべきことから、表の作成手順、使う関数、ミスを防ぐ仕上げ、運用上の注意点、そして限界を感じたときの次の一手までを順番に整理します。はじめて作る方が、そのまま手を動かせる状態を目指します。
| 確認したいポイント | 結論 | 詳細 |
|---|---|---|
| エクセルで勤怠管理はできる? | 可能だが客観的記録が前提 | 従業員の自己入力は自己申告制にあたるため、入退館記録などと突き合わせる運用が必要です。 |
| 作る前に決めることは? | 記録項目と就業ルール | 始業・終業・休憩の記録方法、所定労働時間、丸めの扱いを先に決めないと計算式が固まりません。 |
| 時間の合計が合わないのは? | 表示形式と24時間の扱い | 24時間を1日として扱う仕様のため、合計は角かっこ付きの書式、金額計算は24を掛けます。 |
| 記録はいつまで保存する? | 5年(当分の間3年) | 労働基準法上の保存義務があり、安衛法に基づく労働時間の状況の記録は3年間の保存が必要です。 |
この記事でわかること
- エクセルで勤怠管理を行う場合のメリットと、法令面で押さえるべき前提
- 表を作り始める前に決めておくべき記録項目と就業ルール
- 日付の自動表示から実働時間・残業時間の集計までの作成手順
- 時間計算でつまずきやすい表示形式と、使いどころのある関数
- 入力ミスや改ざんを防ぐ設定と、記録の保存に関する注意点
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エクセルでの勤怠管理は可能か
作り方に入る前に、前提を確認しておきます。エクセルでの勤怠管理は実際に多くの企業で行われていますが、法令上の要請を満たせる設計になっているかどうかが分かれ目です。可否、利点、リスク、適した規模の順に整理します。
法令上の前提を押さえる
厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、使用者が始業・終業時刻を確認し記録する方法として、自ら現認するか、タイムカードやパソコンの使用時間の記録といった客観的な記録を基礎とすることが原則とされています(出典:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」)。
従業員が自分で時刻を入力する自己申告制は、やむを得ない場合の方法と位置づけられています。エクセルの表に本人が打ち込む運用は、この自己申告制にあたります。そのため、入力された時間が実態と合っているかを確認する仕組みを別途用意する必要があります。
また、労働安全衛生法の改正により、事業者には労働時間の状況を客観的な方法その他適切な方法で把握することが求められています。エクセルを使う場合も、入退館記録やパソコンのログなどと突き合わせられる状態にしておくと安全です。
なお、本記事は一般的な情報の整理であり、個別の判断を保証するものではありません。自社の運用が要件を満たすかどうかは、所轄の労働基準監督署や社会保険労務士にご確認ください。
エクセルで管理するメリット
最大の利点は導入コストの低さです。すでに社内のPCに入っているため、新たなソフトの購入も設備投資も不要で、その日から始められます。月額費用が発生しない点も、小規模な事業者には大きな判断材料になります。
2つ目は自由度の高さです。自社独自の手当や勤務形態、シフトの区分などを、必要な形で表に組み込めます。パッケージ製品では設定できない例外的なルールにも対応できます。
3つ目は扱える人の多さです。関数の基本を知っている人は社内に一定数いるため、修正を外部に頼らず進められます。テンプレートも多数公開されており、ゼロから作る必要もありません。
見落とせないデメリット
一方で、リスクもはっきりしています。最も大きいのが改ざんや後追い入力への弱さです。入力内容を後から自由に書き換えられるため、記録の信頼性を担保する仕組みを運用側で作る必要があります。
次に集計作業の負担です。従業員ごとのファイルを毎月集めて統合する作業は、人数が増えるほど時間を取られます。ファイルの提出漏れや、古い様式での提出といったトラブルも起きます。
3つ目は法改正への追従です。労働時間の上限規制や割増賃金の計算方法が変わった際、自社の計算式を自力で直す必要があります。計算式を作った担当者が異動していると、対応できずに放置されることもあります。
向いている規模の目安
明確な線引きはありませんが、従業員数が数十名までで、勤務形態が比較的そろっている場合はエクセルでも十分に回せます。全員が同じ所定労働時間で、シフトの種類も少ないケースです。
逆に、拠点が分かれている、変形労働時間制やフレックスタイム制が混在している、直行直帰が多いといった条件が重なると、集計の手間と誤りのリスクが急に上がります。この段階まで来たら、次の手段を検討する時期です。
作り始める前に決めておくこと
いきなりセルに入力し始めると、途中で作り直すことになります。記録項目、シート構成、就業ルール、入力と承認の流れの4点を先に決めておくと、後の手戻りが大幅に減ります。
記録する項目を決める
最低限必要なのは、日付、始業時刻、終業時刻、休憩時間、実働時間です。これに加えて、時間外労働、深夜労働、休日労働の時間を分けて記録できるようにしておくと、給与計算にそのまま使えます。
有給休暇や欠勤、遅刻・早退の区分も列として用意しておきます。後から追加すると過去分との整合が取れなくなるため、使わない可能性がある項目も最初に入れておくほうが安全です。
備考欄も1列用意しておいてください。イレギュラーな事情を書き残せる場所があるだけで、後から確認するときの手間がまったく違います。
シートの構成を決める
一般的なのは、1人につき1ファイル、1か月につき1シートという構成です。月ごとにシートを分けておけば、月次の集計がしやすく、過去分の参照も簡単になります。
人数が少なければ、1ファイルに全員分のシートをまとめる方法もあります。ただし同時編集の問題が出るため、各自が入力する運用ならファイルを分けるほうが現実的です。
集計用のシートを別に用意し、各月シートから値を参照する構成にしておくと、年間の集計も自動で出せます。この土台を最初に作っておくかどうかで、後の作業量が変わります。
就業ルールを言葉にしておく
計算式を組む前に、所定労働時間、休憩の取り扱い、時間の丸め方を確認しておきます。就業規則に書かれている内容と、実際の運用が食い違っていないかもあわせて点検してください。
特に注意したいのが時間の丸めです。始業・終業時刻は1分単位で記録するのが原則であり、切り捨てによって労働時間を短く扱うことはできません。表の設計段階で、この点を誤ると後から全件の修正が必要になります。
休憩時間の扱いも決めておきます。一律で固定するのか、実際に取得した時間を入力させるのか。運用の実態に合わない設計にすると、現場で入力されなくなります。
入力と承認の流れを決める
誰がいつ入力し、誰がいつ確認するのか。この流れが決まっていないと、月末にまとめて入力されて実態と乖離するという状態になります。日次入力を原則とし、週次で上長が確認する形が現実的です。
提出方法も決めておきます。共有フォルダの所定の場所に置くのか、メールで送るのか。ファイル名の付け方まで統一しておくと、集計時の手間が減ります。
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勤怠管理表の作成手順
ここから実際に作っていきます。枠組みの作成、日付の自動化、時刻の入力設定、実働時間の計算、月間集計という5つのステップで進めます。
STEP1:表の枠と項目を作る
先頭行にタイトル、その下に氏名、所属、対象年月の入力欄を置きます。対象年月をセルで指定できるようにしておくと、次のステップで日付を自動表示させられます。
その下に見出し行を作り、日付、曜日、始業、終業、休憩、実働、時間外、深夜、備考といった列を並べます。列の順序は、入力する順に左から並べると打ちやすくなります。
入力する列と、計算で自動的に埋まる列を視覚的に分けておくと、使う人が迷いません。色を使わずに区別したい場合は、罫線の太さや見出しの表記で区別します。
STEP2:日付と曜日を自動表示させる
日付を毎月手入力するのは非効率です。対象年月のセルを参照して1日を求め、以降は前の行に1を足していくという式にすれば、年月を変えるだけで日付が切り替わります。
曜日は、日付のセルを参照して表示形式を曜日にするか、TEXT関数で取り出します。土日を判別したい場合はWEEKDAY関数を使い、条件付き書式と組み合わせて背景を変える方法が一般的です。
月末の日数が月によって変わる点にも対応が必要です。31行目まで用意しておき、その月に存在しない日付は表示しないという条件を入れておけば、どの月でも同じ様式で使えます。
STEP3:時刻の入力形式をそろえる
時刻の列は、表示形式を時刻に設定しておきます。9時30分なら「9:30」と入力する形です。全角で入力されたり、900のように数値で入力されたりすると計算できないため、入力規則で制限をかけておくと安全です。
深夜勤務で日付をまたぐ場合は注意が必要です。終業が翌日の1時であっても「1:00」と入力すると、始業より前の時刻として扱われ、計算がマイナスになります。翌日にまたぐかどうかを示す列を設けるか、24時間を超える表記を許容する設計にします。
STEP4:実働時間を計算する
実働時間は、終業時刻から始業時刻を引き、そこから休憩時間を差し引くという式で求めます。エクセルでは時刻同士の引き算がそのままできるため、式自体は単純です。
結果が正しく表示されない場合は、セルの表示形式を確認してください。計算結果のセルが標準や数値のままだと、小数として表示されます。時刻の表示形式に変更すれば、想定どおりの形になります。
時間外労働を分けて出したい場合は、実働時間から所定労働時間を引き、マイナスになるときは0とする処理を入れます。IF関数か、より簡潔にMAX関数を使う方法があります。
STEP5:月間の集計を出す
最下部に集計行を作り、出勤日数、総労働時間、時間外労働時間、深夜労働時間などを合計します。出勤日数はCOUNT系の関数、時間の合計はSUM関数で求められます。
ここで最も多くの人がつまずくのが、合計時間の表示です。詳細は次の章で扱いますが、合計が24時間を超えると既定の表示形式では正しく見えません。集計セルの表示形式を先に設定しておいてください。
有給休暇の取得日数や欠勤日数も、COUNTIF関数で区分を数えれば自動で出せます。備考欄への自由記述ではなく、区分を選択式にしておくことが、この集計を成立させる前提になります。
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勤怠管理で使う関数と時間計算の注意点
エクセルの時間計算には独特の仕組みがあり、ここを知らないと「合計が合わない」「給与額がおかしい」という事態になります。よく使う関数と、つまずきやすい2つの論点を整理します。
24時間を超える合計が表示されない
最初にぶつかるのがこれです。エクセルは24時間を1日として扱うため、合計が24時間を超えると、超えた分が切り捨てられたように見えます。160時間の合計が「16:00」と表示されてしまうのはこのためです。
解決策は、セルの表示形式をユーザー定義にして、時間の部分を角かっこで囲んだ書式にすることです。これにより、24時間を超えた合計もそのまま表示されます。値そのものは正しく計算されているため、表示形式を直すだけで解決します。
金額を計算するときは24を掛ける
もう1つの定番が給与計算です。時給に労働時間を掛けても正しい金額になりません。エクセル内部では1時間が24分の1という値として扱われているためです。
対処は単純で、時間に24を掛けて数値に換算してから時給を掛けます。交通費など日数に応じた支給を加える場合は、出勤日数を別途掛け合わせて合算します。この一手間を忘れると、支給額が実際の24分の1になります。
IF関数とMAX関数で時間外を分ける
所定労働時間を超えた分だけを時間外として集計するには、条件分岐が必要です。IF関数で「実働が所定を超えていれば差分、そうでなければ0」と書くのが基本形になります。
より短く書きたい場合は、MAX関数で差分と0の大きいほうを取る方法もあります。式が短いほど、後から見た人が理解しやすく、修正時のミスも減ります。
深夜割増が関わる場合は、22時から翌5時の範囲に含まれる時間を切り出す計算が必要になります。この部分は式が複雑になりやすいため、計算の考え方を別シートにメモとして残しておくことをおすすめします。
COUNTIF関数で日数を数える
出勤日数、有給取得日数、欠勤日数などは、区分の列をCOUNTIF関数で数えるのが最も確実です。「有休」という文字列がいくつあるかを数える、という考え方になります。
この前提として、区分の入力を選択式にしておく必要があります。「有休」「有給」「年休」が混在していると、正しく数えられません。入力規則のリストで選択肢を固定しておいてください。
WEEKDAY関数とTEXT関数で曜日を扱う
曜日の表示にはTEXT関数、土日の判定にはWEEKDAY関数を使います。WEEKDAY関数は曜日を数値で返すため、条件付き書式や集計の条件として組み込みやすいのが特徴です。
祝日を判別したい場合は、別シートに祝日の一覧を用意し、その日付に含まれるかどうかで判定します。祝日は毎年変わるため、一覧を更新する担当と時期を決めておく必要があります。
入力ミスと改ざんを防ぐ仕上げ
計算式が完成したら、使う人がミスをしにくい状態に整えます。入力規則、条件付き書式、シート保護の3つを設定するだけで、運用の安定度は大きく変わります。
入力規則で誤入力を防ぐ
データの入力規則を使えば、時刻の列には時刻しか入力できないようにする、区分の列はリストから選ばせるといった制限をかけられます。入力時に表示するメッセージも設定でき、記入方法の案内にも使えます。
範囲の制限も有効です。始業時刻が深夜3時になっているなど、明らかにおかしい値をその場で弾けます。ただし制限が厳しすぎると例外時に入力できなくなるため、備考欄で補足できる余地は残しておきます。
条件付き書式で異常に気づく
条件付き書式を使うと、時間外労働が一定時間を超えた行や、入力漏れのセルを自動で目立たせられます。確認する側が全行を目で追わずに済むため、チェック作業が短時間で終わります。
色に頼りすぎない設計も意識してください。印刷して回覧する運用なら、太字や記号での表示も併用しておくと、色が失われても意味が伝わります。
シート保護で計算式を守る
完成した表で最も多いトラブルが、計算式のセルを誤って上書きしてしまうことです。入力してほしいセルだけロックを解除し、シート全体を保護すれば、この事故は防げます。
パスワードを設定する場合は、管理者が確実に把握できる場所に控えておいてください。設定した本人が異動して誰も解除できない、という状況は珍しくありません。
テンプレートから始める選択肢
ゼロから作るのが不安であれば、公開されているテンプレートを土台にする方法もあります。基本的な計算式が組まれた状態から始められるため、時間を大幅に短縮できます。
ただし、自社の就業ルールと合っているかは必ず確認してください。特に丸めの処理や休憩の扱いは、配布元の想定と自社の規定が異なる場合があります。中身を理解せずに使うと、誤った集計に気づけません。
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運用するうえでの注意点
表が完成しても、運用の設計を誤ると法令上の要請を満たせません。客観的記録との突き合わせ、改ざん対策、記録の保存の3点は必ず押さえておいてください。
客観的な記録と突き合わせる
前述のとおり、従業員による自己入力は自己申告制にあたります。入退館記録、パソコンの使用時間、業務システムのログなど、客観的に把握できる記録と照らし合わせる運用を組み合わせてください。
大きな乖離が見つかった場合は、実態を調査して補正します。申告された時間と実際の在社時間が常にずれているようであれば、入力ルールそのものを見直す必要があります。
労働安全衛生法に基づく労働時間の状況の把握についても、客観的な方法が求められています。詳しい考え方は厚生労働省「確かめよう労働条件」の解説が参考になります。
後追い入力と改ざんを防ぐ
エクセルの弱点は、過去の記録を後から書き換えられてしまう点にあります。日次で入力し、週次で上長が確認するというサイクルを回すことで、後からまとめて作られた記録になることを防げます。
確認済みの月のファイルは、編集できない形式に変換して保管する方法も有効です。承認した時点の内容を固定しておけば、後から変更された場合にも比較ができます。
記録の保存期間を守る
勤怠の記録は、作って終わりではなく保存の義務があります。労働基準法上、賃金台帳や出勤簿などの記録は5年間の保存が定められており、当分の間は経過措置として3年間とされています。
また、労働安全衛生法に基づいて把握した労働時間の状況の記録については、3年間保存することが求められています。ファイルを個人のPCにだけ置いていると、退職時に失われる可能性があるため、共有の保管場所を決めておいてください。
保存年限は制度改正で変わる可能性があります。最新の取り扱いについては、厚生労働省の情報や社会保険労務士の助言を確認したうえで運用してください。
限界を感じたときの次の一手
エクセルでの管理は万能ではありません。どこで限界が来るのかを知っておくと、切り替えの判断が遅れずに済みます。段階的な移行の選択肢もあわせて整理します。
限界が来るサイン
典型的なのは、月次の集計に丸一日以上かかるようになった、計算式を直せる人が1人しかいない、勤務形態が増えて例外処理だらけになったという3つです。どれかに当てはまるなら、見直しの時期に来ています。
提出漏れの催促や、様式違いのファイルの修正に時間を取られているケースも同様です。管理そのものより管理の管理に時間が奪われている状態は、投資判断のタイミングと考えてよいでしょう。
Microsoft 365の範囲で広げる
専用システムに移る前に、すでに契約しているMicrosoft 365の機能で改善できる余地がないかを確認してみてください。入力をフォームに置き換え、データをリストに貯め、集計を自動化するといった構成が考えられます。
この形にすると、ファイルを集めて回る作業がなくなり、入力と同時にデータが1か所へ集まります。承認や通知も自動化できるため、集計側の負担が大きく下がります。
ただし、打刻の客観性という課題はこの構成でも残ります。自己申告であることに変わりはないため、記録の裏づけをどう取るかは別途設計が必要です。
勤怠管理システムへ移行する
人数が増え、勤務形態も多様になったら、専用の勤怠管理システムのほうが結果的に安上がりになります。客観的な打刻、法改正への対応、給与システムとの連携が標準で用意されているためです。
比較する際は、月額費用だけでなく、現在エクセルの集計に費やしている時間を金額に換算して並べてください。担当者の残業代や、誤集計による再計算の手間まで含めると、判断の材料が変わってきます。
作った人に依存しない体制にする
どの手段を選ぶにせよ、計算式や設定の意図を理解している人を複数置くことが最も重要です。1人に任せきりにすると、その人の異動とともに誰も手を入れられなくなります。
計算式の意味、参照しているセル、想定している就業ルールを1枚のメモにまとめておくだけでも、引き継ぎの負担は下がります。業務全体の見直し方は業務効率化アイデア55選の記事でも整理しています。
あわせて、社内で扱える人を増やす取り組みも並行して進めてください。ツールを変えるだけでは、使いこなせる状態にはなりません。育て方の考え方はAI研修の目的と選び方をまとめた記事も参考になります。
まとめ
エクセルでの勤怠管理は、費用をかけずに自社のルールへ合わせられる点が強みです。一方で、従業員の自己入力は自己申告制にあたるため、客観的な記録と突き合わせる運用をあわせて設計する必要があります。
作成は、記録項目とシート構成と就業ルールを先に決めてから着手します。日付の自動表示、時刻の入力形式の統一、実働時間と時間外の計算、月間集計という順に組み立てれば、実用的な表になります。
時間計算では、24時間を超える合計の表示形式と、金額計算で24を掛ける処理の2点が定番のつまずきどころです。あわせて、入力規則、条件付き書式、シート保護を設定しておくと、運用中の事故を減らせます。
そして、記録の保存義務と、限界が来たときの切り替え判断を忘れないこと。集計に丸一日かかる、直せる人が1人しかいない、といった状態が見えたら、Microsoft 365の活用や専用システムへの移行を検討する時期です。
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この記事の監修者
株式会社ネクストスケール 代表取締役




