AI検定とは?試験概要と難易度・G検定や生成AIパスポートとの違いを解説

AI検定という言葉には2つの意味があります。AI関連の検定の総称として使われる場合と、サーティファイが実施している「AI検定」という固有の試験を指す場合です。検索して情報が噛み合わないのは、この2つが混ざっているためです。

固有の試験としてのAI検定は、人工知能・機械学習・深層学習の基礎理論から、実際の活用事例、AIを支える数学、倫理や法規までを幅広く扱います。生成AIに限定せず、AIそのものを体系的に理解したい方に向けた設計です。

本記事では、AI検定の試験概要と出題範囲、難易度の目安、学習の進め方、そしてG検定や生成AIパスポートといった他の資格との違いと選び分けまでをまとめました。公式が公開している情報をもとに構成しています。

確認したいポイント結論詳細
AI検定とは何を指す?総称と固有の試験名の2つAI関連資格の総称と、サーティファイが実施する試験を指します。
どんな試験?AIの基礎を幅広く問う仕組み、数学、活用事例、倫理法規の4領域を体系的に扱います。
受験方法は?自宅からWebで受験会場へ出向く必要はなく、カメラで様子を確認しながら行います。
試験の形式は?四肢択一式で50分30問程度記述や実技はなく、1問あたり1分半ほど使える計算になります。
合格基準は?得点率65%以上他の資格と比べると求められる正答率は低めの設定です。
難易度は?合格率は70〜80%程度入門的な位置づけですが、範囲が広く無対策では届きません。
何が難しい?数学と法規の領域確率や統計、著作権の考え方は感覚では判断できません。
G検定との違いは?専門性と出題数が異なるG検定は100分145問程度で、より専門的な内容が問われます。

この記事でわかること

  • AI検定という言葉が指す2つの意味と、固有の試験としての位置づけ
  • 試験の形式・日程・受験方法など、公式が公表している概要
  • 4つの出題領域と、それぞれで問われる内容
  • 難易度の目安と、合格に向けた学習の進め方
  • G検定・生成AIパスポートとの違いと、どれを選ぶべきかの判断基準
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目次

AI検定という言葉の2つの意味

最初にここを整理します。言葉の指す対象が違うと、集まる情報も噛み合いません

総称として使われる場合

AI関連の検定試験をまとめて指す使い方です。G検定、E資格、生成AIパスポートなど、複数の資格を含む広い意味になります。

どの資格を選ぶべきかを調べている段階であれば、この意味で使われている情報が役立ちます。全体像から比較したい場合は、AI資格のおすすめと選び方もあわせてご覧ください。

検索結果に一覧記事と個別の試験の解説が混在するのは、この使い分けが定まっていないためです。どちらを探しているかを意識すると、必要な情報にたどり着けます。

固有の試験名としての場合

サーティファイが実施している「AI検定」という試験を指す使い方です。情報処理能力認定委員会が主催する民間資格にあたります。

同社は情報処理やソフトウェア活用の分野で複数の検定を提供しており、その一つとして位置づけられています。本記事では、以降この試験について解説します。

プログラミングや表計算の技能を認定する試験も同じ主催で実施されています。教育機関での採用実績がある団体です。

名前が似た資格に「AI実装検定」がありますが、こちらは別の団体が実施する別の試験です。混同しやすいため、申し込む際は主催団体を確認します。

AI実装検定は級ごとに難易度が分かれており、上位の級では実装力が問われます。目的が異なる試験だと理解しておきます。

どのような人に向けた試験か

生成AIを使ってはいるが仕組みまでは理解できていない方、AI導入を検討している担当者、学生などが対象として挙げられています。参考:サーティファイ「AI検定」

AI技術そのものを開発するための専門的なスキルを問うものではありません。基本的な仕組みや活用事例、ビジネスへの応用といった実務に役立つ知識が中心です。

プログラミングの経験は求められません。コードを書く機会がない職種でも、内容を理解して合格を目指せます。

エンジニアから大学や専門学校の授業まで、幅広い場面で活用されているとされています。

就職活動で差別化したい学生も対象に挙げられています。学習成果を示す材料として使われる場面があります。

関連記事:生成AIパスポートの難易度は?他資格との比較と難しいと感じる4つの要因

試験の概要

受験のしやすさが特徴です。公式が公表している内容を整理します。

在宅で受験できる

自宅のパソコンからWebで受験できる形式です。会場へ出向く必要がなく、日程の調整がしやすくなっています。

不正を防ぐため、内蔵のカメラで様子を確認しながらの受験となります。機器にカメラが備わっていない場合は、別途用意が必要です。

受験の前には、機器が条件を満たしているかを確認しておきます。当日に問題が判明すると、受験そのものができません。

開始する時刻には幅が設けられており、指定された時間帯の中から都合のよいタイミングで始められます。

機器の設置が完了した時点から時間の計測が始まります。開始が遅れても、その分だけ終了時刻も後ろにずれる仕組みです。

出題の形式

四肢択一式の選択問題で構成されます。記述や実技は含まれません。

試験時間と問題数は、50分で30問程度という構成が案内されています。1問あたりに使える時間には比較的余裕があります。

考え込む時間を取れるぶん、知識の有無がそのまま結果に表れます。時間切れで解けないという事態は起きにくい構成です。

合格の基準は、得点率65%以上とされています。他の資格と比べると、求められる正答率は低めの設定です。

基準が公開されている点も、他の資格との違いです。目標が明確なため、演習の到達度も判断しやすくなります。

開催の頻度

公開試験は年に3回実施されます。日程は公式サイトで案内されており、追加開催が決まる場合もあります。

企業や教育機関がまとめて申し込む団体受験の制度も用意されています。所属先の施設で受験する形になります。

公開試験の日程は事前に案内されます。受付が終了している回もあるため、申し込む前に状況を確認します。

結果は試験の終了後、3週間を目処に本人宛に送付されます。合格者には認定証が発行されます。

試験の直後に合否が出る形式ではありません。次の予定を組む際は、この期間を見込んでおきます。

合格者に発行されるもの

デジタル形式の認定証明と、オープンバッジが授与されます。職務経歴を公開する場に登録できる形式です。

同じ級を再度受験する場合は、前回の合否を受け取ってから申し込む必要があります。連続して申し込むことはできません。

バッジは職務経歴を示す場で使えます。資格を保有していることを、第三者が確認できる形で示せます。

関連記事:生成AIパスポートのカンニングはバレる?失格になる行為と正攻法の合格対策を解説

出題される4つの領域

扱う範囲が広い点がこの試験の特徴です。公式が示している領域を整理します。

AI・機械学習の基礎知識

AIとは何か、機械学習と深層学習の仕組みをゼロから理解する部分にあたります。用語の定義や、それぞれの違いを説明できる水準が求められます。

AIの歴史や、技術がどのように発展してきたかも扱われます。全体像を掴むうえで土台になる領域です。

用語の違いを説明できるかが問われます。機械学習と深層学習の関係のように、混同されやすい概念が中心です。

生成AIだけを使っている状態では、この部分の理解は抜けがちです。仕組みから学び直したい方には、ここが最も価値のある領域になります。

仕組みが分かると、AIに任せられる作業とそうでない作業の判断もつきやすくなります。実務での使い分けに直結する知識です。

データ分析に必要な数学知識

確率、統計、データの分布といった、AIを支える基礎的な数学が対象です。他の入門的な資格には含まれないことが多い領域です。

高度な計算を求められるわけではありませんが、文系出身の方やIT分野が未経験の方には、ここが難しく感じられる可能性があります。

用語の意味を押さえることから始めます。計算そのものより、何を表す指標なのかを理解する方向で進めます。

逆に言えば、この領域を押さえることで、データを見る際の基本的な視点が身につきます。実務での判断にも活きる部分です。

数字を示された際に、その根拠が妥当かを考えられるようになります。資格の枠を超えて役立つ範囲です。

ビジネス・生活でのAI活用事例

すでに社会で動いているAIが何かを説明し、業務への応用を考えられる状態を目指す領域です。産業ごとの実装例が扱われます。

生成AIやチャットボットに関する事例問題も出題されるとされています。教材も定期的に更新されており、対話型AIや画像生成の事例が追加されています。

実際に社会で動いている仕組みを知ることで、自社での応用も考えやすくなります。事例は発想の材料にもなります。

実際に触れた経験があると理解しやすくなります。業務での使い方は生成AIの活用方法でも整理しています。

自社の業界での事例を意識しながら学ぶと、記憶にも残りやすくなります。学習と業務を切り離さない工夫です。

AI倫理・法規の知識

著作権、特許、AIの倫理指標といった、活用に伴うルールとリスクを扱います。実務で最も判断に迷う部分にあたります。

使った経験だけでは判断できない内容が並びます。感覚で解くと誤りやすいため、意識して学習する必要がある領域です。

社内での取り扱い基準の整え方は、生成AI利用時のセキュリティ対策で詳しく解説しています。

この領域は、社内で相談を受ける立場になったときに直接役立ちます。試験対策としてだけでなく、実務の備えとして扱えます。

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関連記事:AI資格のおすすめは?使う側と作る側で分かれる選び方と難易度別の比較

難易度の目安

入門的な位置づけにあたりますが、無対策で通る試験ではありません。

合格率の水準

公表されている数値では、年度によって70%台から80%近くで推移しているとされています。比較的通りやすい部類に入ります。

合格基準が得点率65%以上という設定も、難易度を下げる要因になっています。3割以上落としても合格の可能性が残る構成です。

苦手な領域が1つあっても、他で補える余地があります。全範囲を完璧にする必要はありません。

それでも2割から3割は合格していない計算になります。範囲が広いぶん、準備なしでは届かない水準です。

合格率の数値は年度によって変動します。公表されている情報も限られるため、目安として扱うのが適切です。

つまずきやすい部分

数学に関する領域が最初の壁になります。確率や統計に触れてこなかった方は、ここに時間を配分する必要があります。

専門用語の多さも負担になります。日常では耳にしない言葉が並ぶため、意味を自分の言葉で説明できる状態まで持っていきます。

用語を単語として覚えるだけでは、似た選択肢を見分けられません。関係性まで理解する必要があります。

法規に関する部分も、感覚では答えられません。著作権や特許の考え方は、意識して学ぶ領域として扱います。

生成AIを日常的に使っている方ほど、この部分を軽視しがちです。使えることと説明できることは別だと考えて臨みます。

受験資格に制限はない

学歴や年齢による制限は設けられていません。誰でも申し込めるため、始めるまでの障壁は低くなっています。

前提となる知識も特に求められません。これから学ぶ方でも、教材に沿って進めれば対応できる構成です。

申し込みから受験までの手続きも簡素です。始めるまでの手間が少ない点は、最初の資格として選びやすい理由になります。

学習の進め方

公式の教材を軸に進める方法が基本になります。

公式教材は動画形式

公式の教材は動画で構成されており、初学者にもわかりやすい作りになっているとされています。移動中の学習にも使える形式です。

教材は定期的に更新されています。対話型AIや生成AIに関する内容、画像や動画の生成の事例、チャットボットに関する講座などが追加されています。

古い教材では、追加された内容に対応できません。受験する回に合わせた版を用意します。

読むより見るほうが理解しやすい方には向いた形式です。時間を確保しにくい場合も、細切れに進められます。

教育機関や企業でまとめて購入する場合の案内も用意されています。組織で導入する際は、この経路も検討できます。

サンプル問題で水準を確認する

公式サイトからサンプル問題を請求できます。学習を始める前に、どの程度の内容が問われるかを確認できます。

手応えを見てから学習時間を決めるほうが、計画は現実的になります。すでに理解している領域があれば、その分を他へ回せます。

出題の形式にも慣れておけます。四肢択一式では、選択肢の絞り込み方そのものが得点に影響します。

弱い領域から時間を配分する

4つの領域のうち、自分が苦手な部分に時間を寄せます。得意な範囲を繰り返しても得点は伸びません。

多くの場合、数学と法規が対象になります。この2つを押さえるだけで、全体の得点は大きく変わります。

苦手な領域ほど伸びしろも大きくなります。正答率の低い部分を上げるほうが、全体の底上げには効きます。

基礎的な操作から確認したい方は、AIの使い方を初心者向けに解説した記事もあわせてご覧ください。

時間配分の練習も入れる

50分で30問という構成のため、1問あたり1分半ほど使える計算になります。極端に急ぐ必要はありません。

見直しの時間も確保できます。迷った問題に戻れる余裕があるかどうかで、最終的な得点は変わります。

在宅での受験のため、環境も整えておきます。集中できる時間帯を選ぶことも準備の一部です。

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他の資格との違いと選び方

似た位置づけの資格が複数あります。違いを押さえて選びます。

G検定との違い

G検定は日本ディープラーニング協会が実施する資格で、ディープラーニングを事業に活かす知識に主軸を置いています。専門性はこちらのほうが高くなります。

出題数にも差があります。G検定はオンライン試験で100分・小問145問程度という構成で、時間配分がタイトです。AI検定は50分で30問程度のため、進め方の負担は軽くなります。

認知度の面ではG検定が上回ります。累計の受験者数は21万名を超えており、社外に示す材料としての価値を重視するならこちらが有力です。

求められる学習量にも差があります。G検定では数十時間から100時間程度を見込む例が多く、AI検定より負担は大きくなります。

公式サイトでも、AI検定はG検定など上位資格の基礎になると位置づけられています。段階を追って進める場合の入口として使えます。

両方を取る場合は、AI検定からG検定という順序が自然です。重なる範囲があるため、2つ目の負担は軽くなります。

生成AIパスポートとの違い

生成AIパスポートは、生成AIに範囲を絞った資格です。対象が明確なぶん、短期間で仕上げられます。

AI検定は生成AIに限定せず、機械学習の仕組みや数学まで含みます。範囲は広くなりますが、AIそのものの理解は深まります。

生成AIを業務で使えるようになりたいなら前者、AIの仕組みから理解したいなら後者という整理になります。学習時間の目安は、生成AIパスポートの勉強時間でも触れています。

開催の頻度にも差があります。受験できる機会が多いほうを優先するという判断も、選択の理由になります。

どれを選ぶべきか

目的から逆算します。使えるようになりたいのか、説明できるようになりたいのか、社外に示したいのかで答えは変わります。

仕組みを理解して社内で説明できる立場を目指すなら、AI検定の範囲は目的に合います。数学と法規まで含む構成は、判断の根拠を持つうえで役立ちます。

逆に、生成AIの実務での使い方だけを短期間で押さえたいなら、範囲の絞られた資格のほうが効率的です。

転職での評価を重視するなら、認知度の高い資格を優先します。複数を取る場合は、範囲の狭いものから順に進めると負担が軽くなります。

どれか1つに絞る必要もありません。段階を追って複数を取得することで、理解の幅と深さを両方示せます。

企業として活用する場合

社員の学習目標として使うという位置づけが示されています。

団体受験の制度

企業や教育機関がまとめて申し込む制度が用意されています。所属先の施設で受験する形になり、日程の調整もしやすくなります

公開試験は年に3回のため、社内の計画に合わせにくい場合もあります。団体での受験を利用すると、この制約を緩められる場合があります。

優秀な受験団体を表彰する仕組みも用意されています。組織として取り組む動機づけとして機能します。

対象者の選び方

AIを業務に取り入れる立場の社員が主な対象になります。仕組みの理解が必要な部署ほど、効果は出やすくなります。

全社員に一律で求めるより、部署ごとに目標を分けるほうが定着します。開発部門にはより実装寄りの資格を充てるなど、配分を考えます。

AIの導入を検討する担当者にとっては、判断の根拠を持つうえで有効な範囲です。仕組みを理解していれば、提案の妥当性も見極められます。

取得後の運用

資格を取ったのに業務が変わらないという状態は避けたいところです。取得後にどの業務で使うかを、あわせて示しておきます。

実務への当てはめは、資格の学習だけでは補いきれません。教育の進め方はAI研修の選び方と導入手順もあわせてご確認ください。

受験費用の負担や、学習時間を業務時間内に確保するかどうかも、あらかじめ方針を決めておきます。この2点が取得率に直結します。

まとめ

AI検定という言葉には、AI関連の検定の総称と、サーティファイが実施する固有の試験という2つの意味があります。後者は、AIの仕組みから活用事例、数学、倫理と法規までを幅広く扱う入門的な資格です。

自宅からWebで受験でき、四肢択一式で50分30問程度、合格基準は得点率65%以上という構成です。公開試験は年に3回実施され、受験資格に制限はありません。合格率は70%台から80%近くで推移しています。

つまずきやすいのは数学と法規の領域です。公式の動画教材を軸に、苦手な範囲へ時間を寄せる進め方が効率的になります。生成AIに絞って短期間で仕上げたいなら他の選択肢もあるため、目的から逆算して選んでください。

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この記事の監修者

石丸真平

石丸真平

NEXTSCALE コンサルタント / AI活用・業務効率化支援

NEXTSCALEのコンサルタントとして、生成AI活用、業務効率化、DX推進に関する支援を担当する想定のプロフィールエリアです。業務整理からツール選定、導入設計、社内定着までを一気通貫で支援する人物紹介として使用します。

ワイヤー段階では、監修者名、肩書き、プロフィール本文、関連リンク、著者導線がどのように入るかを確認できる構成にしています。実装時には実際のプロフィール文や外部リンク、SNSアカウント情報などに差し替える想定です。
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